2017/6/18

空腹
空腹とはなにかを考える
ここのところどうやら空腹には種類があることに気がついた

ひとつは胃の収縮
グーーーと鳴るあれだ
これは厳密にいうと私は空腹とは呼んでいない
単に臓器の機能の問題
前食時に膨らんだ胃が縮んでいるだけで、
空腹とは少しことなると考えている

もうひとつは身体が栄養を欲している空腹
これは無性に摂取したい素材・栄養素が脳を刺戟する
まるで妊婦さんがレモンを欲するように
身体が栄養を欲する

これによく似た空腹に思い出がある
思い出が栄養を欲している空腹だ
実はこれが厄介で
うまく構築してきた人にとっては幸せな味覚の積み重ねなのだろうが
不器用な人間にとっては煩わしい

味覚と思い出をこれ以上結びつけると
食事に対して臆病になる気がしている

私にとって食事はそれくらい大切で繊細なものだったのだろう
実はここ何ヶ月も家族で食事をかこんでいない
私の思い出が摂取を拒んでいるのだろう

> 田中英一のコトバ