for_daily_life

東久留米市K邸 Personal Chair

7年ほど前に製作した一脚の椅子。嬉しいことに永くお使いいただき、座面など布部分の貼り替えのために一時里帰りしてくれました。

Kさまは、一般的な椅子に座ることができないため、足を曲げなくても安心して座ることのできる椅子をお望みでした。お体の調子を拝見しながら、無理なくご自分で座ることができ、倒れにくい安定した椅子を、とデザインしました。

貼り替えのためお預かりした際に「椅子がない間、ご不自由じゃないですか?」とお聞きすると、「立ったままご飯食べるから大丈夫よ!」とにこやかにおっしゃいました。
この椅子は、見事にKさまのパートナーになってくれたんだなあ、と胸があたたかくなるとともに、とにかく早くお返ししよう!と張り切って調整させていただきました。








そんなKさまの日頃のご丹精が、木部を美しく育ててくださっています。
左の写真をご覧ください。



上の写真は、お納めしたときのもの。

下の写真が今回お戻しいただき、貼り替えの終わったもの。肘掛け部分を始め木部の色味が変化していることにお気づきいただけると思います。お使いいただくうちに人の手の油分がしみこみ、また愛情を込めて拭いてくださったことで、この椅子は成長しているのです。