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銀杏皿

結婚式を控えたおふたりのために、ご招待客の引き出物となる小皿(菓子皿)を制作。
まずはおふたりのこれまで、趣味、ご家族のこと、ご招待客のこと、どんな式にされたいのかなど、幅広く伺います。
そこから「形のもと」を紡いでいきます。

お皿の形状だけでなく、パッケージやお皿に添える引き菓子についても合わせてご相談。















デザインスケッチ〜図面作成〜木取りを経て墨付けの作業中。
























墨をもとに帯ノコ(バンドソー)で成形していきます。

























お皿の表と裏、R面を取っていきます。慎重で繊細な作業。
























ほぼ形になったお皿の最後の仕上げ。
多くの時間はペーパーを手であてていく作業にあてられます。























木固め塗料にて塗装。
























塗装後の養生期間を経て、「材木」は「木のお皿」に変わっていくのです。
























『3』というものがたり
〜「ラボラトリー」田中英一より〜


中村健一郎さんと山田冴子さんという2つの頂点が出会い、そこに3つめの頂点が加わることで三角形が浮かび上がります。3つめの頂点はご両親なのか、恩師なのか、友人・知人なのか。
いずれにしても3つめの頂点が生まれてはじめて安定した三角形が浮かび上がり、その三角形の内部には円が包括されています。円は次のステージへの躍動。
おふたりが3つめの頂点を意識することでたくさんの円が生まれ流動していきます。
3兄弟(姉妹)として育ってきたことも3という数のご縁を感じるのです。

そこで、3つの頂点を意識した三角形の「銀杏皿」。
このお皿は2つ並べると銀杏の葉のかたちになります。
これは、冴子さんのおじい様が生前大切に使っていらした銀杏のまな板にちなんでいます。
商店街の肉屋の店主として、長期間使って表面がすり減ってきた時には地元の大工さんに削ってもらっていたのでしょう。
そしてその、「ものを大切にする気持ち」はおふたりに受け継がれます。

銀杏という木は春には新緑が芽吹き、夏には木陰をつくってくれます。
秋には実をつけ味覚と紅葉で我々をたのしませてくれます。
ひらりと落ちた葉を拾うと、大小の違いはあってもフォルムは一緒です。
葉の付け根の角度はいずれも120度。
葉が3枚合わさると「円」になるのです。
ここにもさらに一つ「縁」がうまれます。



しまい込まれてしまう引き出物よりも、みんなが普段づかいできるものを、てづくりで。
おふたりの気持ちがとてもこもった贈り物となったのではないでしょうか。











材質:山桜
塗装:木固め塗料