2013/3/3

安心、安全、リスクヘッジ
それらを得るがため、
ホケンという湯船に浸かって生きている
いつしか、全ての「もしも」の為に生きる今日。
恐れを感じるべきは、恐れそのものを忘れてしまう感覚に他ならない
人間とやらは、その恐れを感覚的に知っているから、
忘れぬように、ぼやけてしまわぬように、痛みを自らに植えつける。
痛みという名の備忘録
十字を背負う聖人のごとき日常
ならば、いっそ全てのホケンを取り払えばよい。
本来の恐れに向き合えば、よりシンプルに明解な本質に巡り会えるかもしれない。
もっとも、隣人と同じ眼鏡をかけることで安心しきってしまう梟に夜明けの光は程遠いものだが。
うわべの安心に浸る賢き梟。
今日も闇夜に無数の眼が光る。
ほ‐けん【保険】
火災・死亡など偶然に発生する事故によって生じる経済的不安に備えて、多数の者が掛け金を出し合い、それを資金として事故に遭遇した者に一定金額を給付する制度。

> 田中英一のコトバ